ニューヨークの原油価格、29日に大幅下落

米国の第2四半期経済データの軟調と債務交渉が再び行き詰まり、ニューヨークの原油価格は29日、大幅に下落した。

米商務省が同日発表したデータによると、米国の今年第2四半期の国内総生産は年率で1.3%増加し、市場が予想していた1.7%を下回った。米商務省はまた、今年第1四半期の経済成長率を大幅に修正し、従来予想の1.9%から0.4%に引き下げ、今回の景気後退が終わった後の最低四半期の成長率とした。市場は、世界最大の原油需要国である米国の景気低迷が原油需要の減少を招き、原油価格が圧迫されることを懸念している。

米国の債務上限引き上げ交渉は再び行き詰まり、28日夜に予定されていた議会下院投票は再び延期された。原油投資家は現在の局面に極めて失望し、米国の債務不履行への懸念が高まり、市場のリスク回避感情が高まり、取引量が低くなり、原油価格を押し下げた。

また、メキシコ湾のねったい嵐警報はほぼ解除され、この地域で生産を停止していたエネルギー会社は生産を再開し始め、供給増加も原油価格の下落を後押しした。

同日の終値で、ニューヨーク商品取引所の9月渡しの軽質原油先物価格は1・74ドル安の95.70ドルで、下落幅は1.79%だった。全週を見ると、ニューヨークの原油価格は終了前に4週連続で上昇傾向にあり、4.17ドル下落し、4.18%下落した。

ロンドン市場9月納品の北海ブレント原油先物価格は62セント下落し、1バレル＝116・74ドルで取引を終え、下落幅は0.53%、全周では1.93ドル下落し、週間下落幅は1.63%だった。